バックオフィス(経理・人事労務・総務)業務はどこまで外注できる?
1. フロントオフィス、バックオフィスを知る。
【バックオフィス業務とは?】
顧客と直接対峙することのない業務を指し、具体的には経理、総務、人事、労務、財務、法務などが含まれます。具体的な業務内容には、各種事務手続きや管理業務が含まれ、これらは企業活動の基盤を支える重要な役割を果たします。
【フロントオフィス業務とは?】
営業や販売など顧客と直接やり取りを行う業務を指し、企業の利益や売上に直結する重要な役割を持っています。
2. バックオフィス業務でよくある実態(課題)
バックオフィス業務領域では以下のような課題があります。
- バックオフィス業務を対応する際に、最小限の体制で構築をする事が多い。
- 目の前のタスク処理に追われ、品質管理、育成、ナレッジの可視化まで手が回らない。
- その結果、属人化体制となり該当メンバーが退職した際に業務が崩れる。
(給与未払い、請求未払い、勘定科目の計上ミス、取引先との連携ミスなど)

スムーズな業務運営を実現するために、今後の取り組みとしてチーム全体での業務改善を進め、知識の共有を徹底し、持続可能な体制を構築していくことが求められます。
3. 内製で解決するか、アウトソーシングで解決するか?
バックオフィス業務領域の課題を解決するには、アウトソーシング(BPO)の活用が高い効果を発揮します。
※ここでは、業務の移管のみを目的としていないため、社労士や税理士は含んでおりません。

内製とアウトソーシング、派遣のどちらを選択するかは業務量・専門性・コスト・人材育成など総合的に判断する必要があります。適切な選択を行うことで、企業はより持続可能な成長を実現できるでしょう。今後は、各手法のメリット・デメリットをしっかりと理解しながら、解決策を見つけることが重要です。
4.アウトソーシング(BPO)できる範囲は?
バックオフィス業務の効率化を図るうえで、アウトソーシングは有効な手段です。
以下に、主にアウトソーシング可能なバックオフィス業務をまとめています。
① 人事・労務
勤怠管理 / 給与計算 / 年末調整(補助) / 入社手続き
② 経理
記帳 / 会計仕訳 / 経費精算 / 請求支払い処理 / 財務データ更新
③ 総務
スケジュール管理 / 備品管理 / 郵送物対応
④ 事務
データ入力 / リサーチ / 資料作成 / 文字起こし
⑤ その他
営業代行(支援) / 見積書作成代行 / テレアポ代行 / 文字起こし / 採用面接代行
経理、財務、人事、法務などの専門性の高い業務を効果的にアウトソースすることで、企業は本業に集中し、業務の効率化を図ることが可能になります。
5.バックオフィス業務のアウトソーシング(BPO) 注意点
バックオフィス業務をアウトソーシング(BPO)する際には、以下の点に注意が必要です。
【情報漏洩のリスク】
バックオフィス業務を外部に委託することは情報漏洩のリスクを伴います。特に顧客情報や機密情報を扱う場合、代行業者のセキュリティ対策を確認することが不可欠です。プライバシーマークの取得や定期的なセキュリティ教育の実施状況をチェックするなど、信頼性を確保しましょう。
【従業員の処遇と業務丸投げ】
外注する業務を担当していた従業員の処遇を考慮しなければなりません。異動や再配置などの対応が必要になる場合もあります。また、外部に完全に任せきりにするのではなく、定期的な進捗確認やコミュニケーションを維持することが重要です。
税務、人事・労務、決算や判断を伴う会計などは、専門資格を持つ人(税理士・社労士など)が関与するかどうか、責任の所在を明確にしておく必要がある点も注意が必要です。
6.アウトソーシング(BPO)サービスの選び方
アウトソーシング(BPO)サービスの選び方について、以下の4つが重要です
① 対応範囲の確認
バックオフィス代行業務は、すべての業務を依頼できるわけではありません。サービスによって対応できない業務があるため、事前に確認することが重要です。また、追加料金が発生する場合もあるため、細かい条件を把握しておきましょう。
② 実績と専門性
企業の実績はサービスの品質の指標となります。過去の実績を確認することで、企業が持つ独自のノウハウを理解できるでしょう。委託したい業務に精通しているか、その専門性を見極めることも大切です。
③ 費用とコスト効果
サービスの価格は重要ですが、単に安さだけで選ばないようにしましょう。価格と提供されるサービスの内容を比較し、適切なコストであるかを判断することが求められます。また、イレギュラー対応の追加費用など、見落としがちな部分も確認しておきましょう。
④ セキュリティとコミュニケーション
情報セキュリティがしっかりしている企業を選ぶことは非常に重要です。プライバシーマークやISMSなどの資格を有しているか確認する必要があります。また、業務の進捗状況を把握するために、コミュニケーションが円滑に行える関係を築けるか、担当者との商談で見極め、選ぶことも大切です。
アウトソーシング(BPO)サービスの選び方については、慎重な判断が求められます。対応範囲の確認や、実績・専門性の評価、費用対効果の分析が欠かせません。特に、セキュリティとコミュニケーションの確保が、信頼性の高いパートナーを選ぶための重要な要素です。これらを総合的に考慮することで、企業は最適なアウトソーシング戦略を構築し、業務の効率化と成長を同時に実現できるでしょう。
7. おわりに
バックオフィス業務のアウトソーシングは、企業の業務効率化に不可欠な手段です。業務の特性に応じた適切な外注先の選定が企業の成長を促進します。アウトソーシングを進める際には、リスクとメリットをしっかりと検討し、継続的なコミュニケーションを通じて信頼関係を築くことが重要です。これにより、バックオフィスの専門性を活かしつつ、本業に集中できる環境を整えることが可能となるでしょう。今後も市場環境や業務内容の変化に応じ、柔軟に対応していく姿勢が求められます。